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【本紹介】『餓狼伝』

 

餓狼伝 : I (双葉文庫)

餓狼伝 : I (双葉文庫)

 

 どっちゃくそ有名だし紹介しなくていいだろ・・・って思ってたんですけど友人に言ったら「え?知らない」とか言われたので紹介します。

作者は誰?

作者は夢枕獏さん。今だとアレなんですかね『空海ーKUUKAIー美しき王妃の謎』って映画の原作者って言うと通じるんですかね。僕はあの作品見てないんですけどどうなんでしょう。

他に有名なのだと神々の山嶺とか?

 

どんな話?

餓狼伝』は格闘小説です。主人公は丹波文七(空手)って男で、人生を戦うことに捧げていそうマン第一号です。第何号までいるんですかねこの本。

1巻はこの丹波文七の過去と現在ですかね、大分変わってますしそこの理由や過程やがしっかりしているので楽しいですよ。主人公に社会性が1ミリもありませんがそんな事は他所に置いておきましょう。正気にて大業はならないとか何とか。

 

なんでおすすめなの?

この作者の作品全般に言えることなんですけど、時間経過の表現が本当に上手い。”間”とかって言えば良いんですかね?それが打撃系の緩急だったり寝技のじっくりとした展開だったりに活かされてて、読んでいるこっちが緊張してきますね。

後こう最近の格闘マンガって大分こう人間離れしてきてるじゃないですか、今までの蓄積を全てひっくり返すような超威力パンチ通って勝ち!みたいな。アビゲイルかお前は。

この作品は大分リアル路線な感じなのでそういうのが無いんですね、無いからこそプロレスラーの耐久力だったり基本的な身体能力の差やちょっとした技が勝敗に響いてくる感じがあって好きです。

書かれたのが大分前(?)なことと筆者が格闘技経験無いよ~って言っているんですけどあんまり違和感ないんですよね。全く無いわけではないんですけど、むしろ格闘技経験無いのに寝技あんなちゃんと書けるのびっくらこいてるくらいには気にならないタイプです。

 

どんくらいおすすめなの?

☆5中の☆4ですかね。

ジャンルがちょっとニッチなのと、戦いの表現がリアリティありすぎてきついって人は多分いるんだろうなってことを加味しての☆4です。

格闘小説好き!読みたい!って人は☆5やろなぁ・・・そういう人は知ってそうだけども。あと未完なのがね、終わるのか正直不安なとこもある。